腸内細菌バランスの正常化 最初に抗菌薬を使用するといった各種治療薬を乱用した場合に腸内細菌のアンバランスが生じる。ナリネ菌の服用で多くは10日から16日以内に回復する。予防は、その治療よりも適切で容易である。抗菌薬と併用すれば、腸内細菌叢の疾患を効率よく防ぐことができる。
慢性膵炎 慢性膵炎では消化酵素の不足で過剰の未消化物が大腸内に入り、腐敗性や発酵性細菌の過剰増殖をきたす。小腸での細菌の活動が消化酵素の破壊を速め、消化過程をさらに混乱させる。ナリネ菌は慢性膵炎患者の明確で安定した改善を促進させる。
慢性肝疾患 腸内細菌のアンバランスは、慢性肝疾患を伴うことが多く、特に急性状態で極めて多い。腸内細菌の調節因子である胆汁代謝機能に障害を起こし全身的な栄養不足となる。また、毒性物質の生成と門脈系への吸収が促進され、肝解毒系への負荷を急激に増す。さらに、エンドトキシンの生成と吸収を大いに促進するが、単独でも肝組織内の炎症を誘発または激化させるので、炎症性細胞活性の強力な刺激因子である。栄養不足もまた肝機能を悪化させる。腸管免疫の混乱もまたウイルス性疾患に悪影響を及ぼす。慢性肝疾患の併用療法にナリネを使用することで、良好な臨床結果が得られ、善玉菌に悪い影響を与えるステロイドホルモン、細胞増殖抑制剤、インターフェロンの使用を避けることもできる。
ピロリ菌 B型慢性胃炎、消化性潰瘍、胃遠位部のがんは、いわゆる、ピロリ菌に関連するといわれている。これらの治療には、二剤、三剤の抗生物質を高用量で使用する。ナリネ菌にはピロリ菌に拮抗作用があり、その抑制作用は、投与を中止した後も長期にわたることが示されている。ナリネ菌の投与後、ピロリ菌は胃壁に付着できなかった。併用療法で抗生物質の投与量を減らし、ピロリ菌活性を連続的にコントロールでき、撲滅後に細菌の再感染の可能性を低く押さえることができる。さらに、抗生物質の使用中に腸内細菌のアンバランスを予防することもできる。十二指腸潰瘍の併用療法にナリネ菌を使用して効果的な治療結果が得られている。
胃食道逆流 胃腸管の正常細菌は、胃腸管の動きの調節に重要な役割を果たしている。胃食道逆流は、胃腸管上位部の括約筋の機能障害と胃内排出が遅延されることで生じる。併用療法にナリネ菌を入れると臨床症状が大いに軽減した。長期の寛解が認められている。
アレルギー 発症原因は、生体反応性の混乱であり、体内への過剰なアレルゲンの侵入である。生体内へのアレルゲンの侵入口はたいていの場合、胃腸管である。腸内細菌のアンバランスによって腸内で毒性物質が過剰に生成され、腸壁の透過が増えると、これらの生成物が多量に血中に吸収され、生体内でアレルギー反応が起こる。アレルギー患者では、腸内細菌叢の混乱がしばしば示され、ナリネ菌を使用すると、症状が消失または激減した例が多数ある。
高コレステロール血症 高コレステロール血症ではビフィドバクテリウムおよび乳酸桿菌不足による腸内細菌のアンバランスが観察され、脂質、特にコレステロール代謝の障害が伴う。ナリネ菌にはコレステロール分解能が認められ、併用療法によりコレステロールのコントロールに効果が認められる。
婦人科疾患 産科および婦人科でのナリネ菌の使用については、生理学的に実証されており、病原性および条件病原性細菌の早期消失と正常な膣細菌の再生が示された。
ナリネ菌とカスピ海ヨーグルトの比較 カスピ海ヨーグルトやケフィールとの違いは、ナリネ菌は、母乳の代替品として出産直後の新生児に利用され未熟児の授乳にも使用される。生体内でビタミン類および乳酸の合成促進能が高く、腸からの吸収を助ける。長期間ヒト腸内に留まり、治療効果を長く保つ。抗生物質や化学療法薬の影響下でも破壊されないため併用療法に使用できる。抗菌効果は、カスピ海ヨーグルトやケフィールより1.5倍から3倍強い。このため、多数の疾患の治療に使用される。 |